小腸腺がんに既承認薬が有効の可能性
第2相医師主導治験開始 国がんなど
国立がん研究センターなどは2日、尿路上皮がんで承認されている抗体薬物複合体(ADC)の「エンホルツマブ ベドチン」が小腸腺がんにも効果がある可能性を示唆する研究成果を発表した。それを踏まえて同センター中央病院では、「エンホルツマブ ベドチン」の小腸腺がんでの有効性と安全性を確認する第2相医師主導治験を始めた。
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小腸腺がんは、若年でも発症することがある希少がんで、一次治療の効果が得られなくなった患者の二次治療が確立されておらず、有効な治療法の開発が求められている。
同センター中央病院消化管内科を中心とした研究チームは、小腸腺がんの新たな治療選択肢としてADCに着目。既存または開発中のADCを小腸腺がんの治療に応用できるか検討するため、ADCの標的となり得る複数の腫瘍抗原(がん細胞の表面にある特定の目印)の発現を調べた。
その結果、小腸腺がんにおいて腫瘍抗原の1つである「Nectin-4」が約82%という高い頻度で発現していることが分かった。この「Nectin-4」を標的とするADCの1つが「エンホルツマブ ベドチン」であり、日本では「根治切除不能な尿路上皮がん」に対して承認されている。
小腸腺がんでの「Nectin-4」の発現の頻度は、尿路上皮がんでの発現率と同じ程度であり、「エンホルツマブ ベドチン」が小腸腺がんにも効果を示す可能性があることを示唆している。
第2相医師主導治験は、同センター中央病院のほか、大阪国際がんセンター、九州大学病院で実施。国がんなどは、この治験で「エンホルツマブ ベドチン」の小腸腺がんに対する有効性が示されれば、小腸腺がん患者にとって全く新しい治療の選択肢となることが期待されると指摘。進行性・転移性の小腸腺がんへの治療薬として薬事承認を目指すとしている。
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